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コーヒーとホットサンドの店“PEA BERRY COFFEE”〜素敵な時間とコーヒーと〜

2018/05/24
カフェ
グルメ
パン・スイーツ
喫茶店

こんにちは、satoです。
私は本が大好きなので、厚木と海老名の魅力を物語のように楽しく伝えたいと思います。
二作目は、コーヒーとホットサンドの店のおはなしです。
それでは、しばしの間物語にお付き合いください…。

連休中にずっと先延ばしにしていたことの一つを片付けた。
“部屋の整理”だ。
ずっとしまったままの物や、久しく着ていない洋服を思い切って処分した。
そして最後に、普段手の届かない場所まで年末の大掃除さながらにピカピカにした。

「これで梅雨対策はバッチリね」
「いつ梅雨入りしても大丈夫!」

スッキリした部屋はとても気持ちがいい。
余計な物がなくなって、なんだか心までスッキリした気分だ。
流れている空気も澄んでいる気がする。

「この勢いでもう一つ先延ばしにしていたことを片付けてしまおうかな…」

いつか行ってみたいとずっと気になっていたお店があったのだ。
ふと思い出した私は、外に出てみることにした。

少し歩くと小さな駅の真ん前に、赤い窓枠が印象的な緑色のかわいらしい建物が見えてくる。

ここはかつて駅だった場所が現在の駅の東口になっていて、とても静かなところだ。

“PEA BERRY COFFEE”


「ちょっとドキドキするけれど…」
赤い扉の前で一つ深呼吸をしてから扉を開けた。
チリンチリン…

「いらっしゃいませ」
優しそうなご夫婦がやわらかい笑顔で迎えてくれ、少しホッとした。
「お好きなお席へどうぞ」
幸い他にお客さんはいないので、大きな窓のすぐ隣の席を選んだ。
窓からは時々、ガタンゴトンという音とともに電車が走っていくのが見える。

突然変異の豆“ピーベリーコーヒー”

こちらのおすすめは、店名にもなっている“ピーベリーコーヒー”だ。
“ピーベリー”とは実の中にコーヒー豆が一つしか入っていない突然変異の豆のこと。
通常コーヒー豆は実の中に豆が二つ入っていて、片側が平面の形をしている。
反面ピーベリーの形は、実の中に一つしか豆が入っていないため全体的に丸みをおびている。

他のコーヒーと同じ樹から採れ、ほとんどのコーヒーの樹に存在するが、全体の7~8%程度しか採れず収穫量が少ない。
そのためあまり流通せず、とても希少な豆なのだ。

“コーヒーが好きだから”とお店を始めて6年。

店主の大野さんによれば、7~8年くらい前は北海道と四国に一つずつしかピーベリーコーヒーを扱うお店がなかったが、ここ2~3年で扱うところが増えてきたという。

「ピーベリーは豆が一つだから味が凝縮されていて濃いんです。でも苦味や酸味など、全てのバランスがとれていて、%も高いのでとてものみやすいコーヒーです。コーヒーが苦手という方もこれならのめると言ってくださるんですよ。ただ、いれるのが難しい。特に豆の量が難しいんです。」とご主人が教えてくれた。

私はピーベリーコーヒーと、3種類のケーキの中から“実ダクサン”を頼んだ。

そしてしばらくすると、奥さんがコーヒーとケーキを運んできてくれた。
「どうぞ、ごゆっくり」
カップからはいい香りとともにほわほわと湯気が立っている。
一緒に頼んだケーキも大きくカットされていてとてもおいしそうだ。
「熱いうちがおいしいです。ぜひ熱いうちに飲んでください!」
さっそく熱いうちにいただいてみる。

「おいしい…!!」

苦味も酸味も少なく、口あたりがとてもまろやかだ。
コーヒーをのんだ後の口に残る感じが苦手な私だが、これは全く気にならない。
あまりのおいしさにあっという間にのんでしまった。

「もう終わっちゃった…おかわりできそう…」と一人で苦笑いしていると、「2杯分のLサイズを注文される方も多いんですよ」とご主人もにっこりしている。
「よかった…私だけじゃなかったのね…(笑)」
実ダクサンケーキにもフォークを入れてみる。

「本当に“実ダクサン”だ…」

お二人で作るというしっとりとしたケーキからはアーモンド、クルミ、ラムレーズン、オレンジピールがコロコロ顔をのぞかせ、食感もとても楽しい。
ラムレーズンとオレンジピールがケーキを大人っぽくしていて、コーヒーにぴったりだ。

また、メニューには大野さんご夫妻のさりげない心遣いが感じられる。
グァテマラとマンデリンは、ピーベリーコーヒーではちょっと物足りないというコーヒー好きの方のために用意してある。

テイクアウトもできるというホットサンドにもちょっぴりこだわりがある。
通常のホットサンドよりも少し厚めのパンに、お二人で試行錯誤を重ねた具材をたっぷりとはさむ。
そしてギューッギューッとプレス!
さらにギューッとプレス!
「かなり力を込めてプレスするので、うちのホットサンドはサックサクなんです。具材もたっぷりはさむので、時にははじけてしまうこともあるんですよ(笑)」

ゆっくり、ゆったりな時間

デザイナーさんと一から相談して作ったという店内は、シックな色合いの木材とゆったりと流れる音楽のおかげでとても落ち着く。
上品なイスとテーブル、照明、そしてステンドグラスもかわいらしい。

小さなお子さんも、ここへ来るとなぜかおとなしくなるのだそうだ。

「主に近所のお年寄りや親子連れの方が多いですが、最近は本を読んだり、勉強をしたりする若い人も増えてきました。近くのデイケアの方たちが来てくれたこともありました。そんな風に地域に根ざした喫茶店にしたいです。おいしいコーヒーをのんで、みなさんがゆっくりゆったりしていただけたら嬉しいです。でも、のんびりやっていきたいので…あんまりたくさん来られても困っちゃう…(笑)」なんて冗談を交えながら、大野さんご夫妻は穏やかに笑顔で語ってくれた。

「おいしいコーヒーをのんでもらいたいです」とご主人。
「お客さまと色々お話ししたりして楽しいです!」と奥さん。

物腰の柔らかなご夫婦が作りだすゆったりとした時間とおいしいコーヒー。
週末はPEA BERRY COFFEEでちょっぴり素敵なひとときを過ごしてみてはいかがだろうか。

素敵な時間とコーヒーと

「また来ます」
そうお礼を言ってお店を出た私は、もう一度深呼吸をして大きく伸びをした。

「喫茶店てちょっと敷居が高い感じがしてドキドキしちゃう…」
そんな風に思っていた私だが、すっかり時間を忘れてのんびりしてしまった。
いつの間にか下校中の中学生の姿が多くなっている。
「素敵な時間をありがとうございました」
そう心の中でつぶやいてから歩き始めた。なんだか優しい気持ちになり、心なしか足どりも軽い。

「空ってこんなにきれいだった?」
「あら、こんなところにかわいらしいお花が…」

普段気がつかなかった色々なものが目に飛び込んできて、いつもの景色がキラキラして見える。
それは心からスッキリした証拠なのかもしれない。
お部屋もきれいになったことだし、また来週から頑張ろうと心に決めて、私は小さくうなずいた。
そして気がつくと、自然と鼻歌を口ずさむ自分がいた。

【コーヒーとホットサンドの店 PEA BERRY COFFEE】
住所:海老名市柏ヶ谷1131-22
TEL:046-235-1301
定休日:月(祝日営業)、火、水
営業時間:11時~18時
PEA BERRY COFFEE HP

noma ライター

sato

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