元教会の中に和と洋、新と古、日常と非日常が同居するカフェ。和物のゴロウザ【銘店じゅずつなぎ】
2016/08/08更新:2017/02/27by カナエ

こんにちは、ライターのカナエです。
前回の銘店じゅずつなぎがご好評をいただき、今回第二弾をお送りすることと相成りました!
元教会!コダワリの和モノカフェ
ということで、今回お邪魔しましたのは、厚木の松枝に居を構えるカフェ・ゴロウザさんです。
国道129号から県道60号に入り、少し進んだところにひっそりとたたずむ元教会。
外観はかなりヴィンテージな雰囲気です。
ちなみに、停まっているのは私の二台の愛車の内の一台、スクーピーちゃんです。
早速中に入ってみると……
かぐわしいコーヒーの香りと、ちょっと緊張気味の店主・内藤さんが出迎えてくれました!
後ろにはコダワリの焙煎機や、お湯を沸かすための南部鉄器、土鍋や茶道の道具などが並んでいます。
すべて実際に使われている工芸品で、まさに『日常の中に伝統工芸品を』というコンセプトを提唱する和モノカフェにふさわしい佇まい。
店内にはワークスペースが広く取られていて、勉強や手芸など、集中して作業するにはうってつけ。
デスクライトと電源もひとつの席にひとつずつ備え付けられているので、スマホやパソコンの電源切れの心配もなし。
更にはウォーターサーバーも置いてあり、お水は無料で飲み放題なので、至れり尽くせりです、
そして店の奥へ進んでみると……
どーん!!
威風堂々たる陶器のカバさんがお出迎え。
ちなみにこれも売り物なので、気になった方はご購入も可能です。
店の奥は伝統工芸品の展示スペースとなっています。
どれも職人さんたちが丁寧に丹精込めて作り上げた作品ばかりで、お値段も本格的な工芸品としてはかなりリーズナブル。
漆器、陶器、和紙などがあって、ほうきは厚木の職人さんが作ったものだそうです。
中でも私の一押しはこのチュー太くんシリーズ。かわいい!!
手作りの陶器なので一体一体表情が違い、仕草もそれぞれです。
実際にお店で手に取って、自分のお気に入りの一体を見つけてみてはいかがでしょうか。
工芸品については店主の内藤さんが丁寧に説明をしてくれるので、納得して買うことが出来ます。
将来的にはiPadなどを展示スペースに置いて、職人さんたちが作品を作る工程などを紹介しつつ品物を見ることができるようになるそうです。
自家焙煎のゴロウザ名物『厚木ツンデレコーヒー』
では早速、このお店のもうひとつの自慢である自家焙煎のコーヒーをいただきましょう。
カウンターがカフェスペースになっており、内藤さんが目の前でコーヒーを入れてくれます。
今回頼んでみたのは、ゴロウザ名物・その名も『厚木ツンデレコーヒー』と自家製チーズケーキ。
美味しそう!
器の陶器なども工芸品で、コーヒーを楽しむとともに器を実際に使ってみることができます。
では、いただきましょう。
……うん、ツンデレ!
一口飲んだ瞬間に苦味と酸味がぐっと迫ってきて、ツンツン。
そのあとにほのかな甘味と芳醇な香りが口の中に広がってデレデレ。
これぞコーヒー!といった感じのブレンドです。
チーズケーキもチーズのごろごろが残っていて、ベリーソースの酸味が程良いです。
コーヒーとの相性もバッチリ。
他にも様々なブレンドが用意されていて、まさにコダワリの一杯がいただけます。
コーヒーに詳しくない方も、店主の内藤さんが丁寧に説明してくれますので、ぜひ自分好みの一杯を見つけてください。
古き良き日本を伝えていきたい、店主・内藤さんの思い
コーヒーをいただいたあとに、店主の内藤さんに少しお話をうかがいました。
――和モノでカフェをやろうとしたきっかけは何ですか?

一度使ってみて、これは!と思ったものを使ってほしい。
伝統工芸品をお試しできる場所を提供したい、そういう思いで作りました。
――内藤さんと伝統工芸品との出会いは?

高校生の頃からお城、神社仏閣、温泉巡りを始めたんです。当時はじじくさいと言われましたね(笑)。
そういうところを回って、江戸時代、地方財政が厳しかった頃、地域の特産品を作っていたということを知りました。そのうちそっちに興味が移ったんです。
今はお城巡りや神社仏閣巡りなんかはメジャーになりましたけど、伝統工芸品も広く認知してもらって後世に残したいです。このままだと失われてしまうので、そのために何ができるかということで、この店をやっています。
――伝統工芸品の魅力とは?

自然の中に溶け込んでいる人工のもの。たとえばこのカップも、土の素材感、自然の力を形にしたものです。
それが日本のものづくりの基本です。
日本文化は、良い意味でも悪い意味でも自然に寄り添っています。
畳の部屋も減ってるじゃないですか。けど、旅館なんかで畳の部屋が落ち着くのも、天然の素材感に触れて安らぎを覚えるからではないでしょうか。

でも最初は幼稚園の体育館で、しかもプロテスタント(ドイツで生まれたキリスト教の一派)で、カトリック(これも古くからあるキリスト教の一派)みたいな偶像崇拝とかはしてないんです。
まずはそれを教会っぽくしようとしました。
自分なりに厚木に小さいお店を出して、細く長く力になれればと思いました。
あとは、江戸時代に藩校(各藩ごとにあった学校)があったのは、相模国では小田原と厚木だけなんですよ。
なので、こんな風に全国の藩校があったところに自習スペース兼伝統工芸品スペースのあるカフェを作るのが夢ですね。

この明かりが見えると、ああ、厚木に帰ってきたなと思えたので。
――ホームタウンの象徴ですね。

――どんな人に来てほしいですか?

しっかりと商品に関する説明をするので、お値段に納得できますよね。
伝統工芸品に興味があるけど、お値段がネックで手を出せないひとに来てもらいたいですね。
――ワークスペースもありますけど、それはどんな理由で作られたんですか?

あとは、学生時代になんで世の中にはこんなに勉強するスペースがないのかと思いまして。
家にいると誘惑が多くて集中できない。
近所のチェーン店も椅子が良くなくて腰が痛くなるし、目が悪くなるし。
しかも長時間席に居座るはダメなので、いい子ちゃん(笑)的には申し訳ない。
思いっきりやれる場所があればいいなと思っていたときに、京都で自習室カフェと出会って、そういう場所を作ろうと思いました。
ワークチェア、デスクライト、コンセント、高速wifi、落ち着ける音楽、といった設備面のほかに、コーヒーは普通のコーヒー屋の2倍(250ml)で自家焙煎、頑張った自分に手作りのご褒美スイーツもあります。
おまけに、時間制限なしで、パワースポット!?となれば、利用しない手はないですね!!
――ということは、学生さんが多いんですか?

店構えをかっこよくしすぎちゃって、入りにくい(笑)。
今は県立病院の先生や、着物を縫う人、あとは主婦の方が毎週何人か集まってアクセサリーを作ったり、資格試験勉強をする社会人のお客さんとか、それからテスト前の学生さんとか。
客層が夜と昼とで変わりますね。
昼間は主婦のお客さんたちでおしゃべりも解禁。
夜は静かにお勉強タイムです。
――では最後に、この店の魅力を言い表すと?

石井さん(その場にいた常連さん)助けてー。
石井さん:うーん……入る前は敷居が高くて中が見えなくて入りづらい。入ってからだと、あー、いい店だなと思いました。空間ですよね、居心地がいい。
そう、それ! デザインするときに癒やし、それから非日常感をコンセプトにしました。
だからぜひ癒やされに来てください。
興味はあるけど入りづらいお客さん、勇気を出して入ってみて!
――あれ、この最後の一言、なんかデジャブを感じるんですけど……ともかく、お話ありがとうございました!
二律背反が同居する癒やしのカフェ
内藤さん、緊張している割におしゃべり上手なので、ついつい長話してしまいました。
和と洋、新と古、日常と非日常。
色々な二律背反がきれいに同居する癒やしのカフェ。
コダワリのコーヒーを楽しみながら、古き良きニッポンに触れ、今一度考え直してみるのはいかがでしょうか?
そして、実は今、この原稿もゴロウザのワークスペースで書いています! はかどる!

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カナエ
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